皮膚科診療 サイトメニュー

皮膚専門外来について|皮膚科診療

当院について

皮膚科認定医による皮膚科専門外来・皮膚科2次診療)について

当院では、日本獣医皮膚科学会認定医による予約制の診療を行っています。

皮膚科はどの病院でも診療を行っておりますが、専門的には非常に幅広く深い分野でもあります。 当院では開業当初より、皮膚科診療に力を入れており2014年には日本獣医皮膚科学会の皮膚科認定医に認定されました。 当院にはこれまでも大阪府内はもちろん、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山県、滋賀県、三重県など近畿一円から皮膚病の2次診療でご来院頂いております。 なかなか治療でよくならない場合、他の治療法がないか相談したい場合など、これまでに開業以来積み重ねてきた経験と、認定医としての知見・最新情報を用いて、皮膚病にお悩みの動物さん達のサポートを行いたいと考えております。 当院はできるだけ身近にご利用していただきたいと考えております。どうぞお気軽にご相談ください。

心と体に優しい「皮膚科診療」に医学面からこだわっています。

当院の皮膚科診療においては「心と体に優しい診療」を大切にしています。 皮膚治療はすぐに改善するものばかりではありません。飼主様にもご協力いただきながら、粘り強く対処していく必要があります。治療が長期にわたることもあります。 そういった治療においては、ワンちゃん・ネコちゃんの負担が少しでも少なくなることが必要だと考えております。そのため、治療内容においても飼主様のご希望に応じて、副作用の少ない方法、お薬をなるべく使わない方法、自然治癒力を高める方法など、様々な治療法をご用意しております。 また当院3階にあるトリミングサロンドルチェでは皮膚の健康を維持管理するスキンケア療法も行っております。医学面とスキンケア面の両方で動物達の皮膚科診療を行っております。
クッキー動物病院とドルチェの相乗効果
【医学的な皮膚科治療】クッキー動物病院 ● 内科的療法 ●統合医療 ●xサプリメント療法 ●食事療法 など 【スキンケア療法】トリミングサロン ドルチェ ●シャンプー療法 ●スキンケア療法 ●薬浴 など 本院のクッキー動物病院と分院のトリミングサロン ドルチェで培った知識と技術が皮膚科診療に役立っています。

担当獣医師について

一般社団法人日本獣医皮膚科学会認定医 小細 浩身(オボソヒロミ)

世界獣医皮膚科学会

世界獣医皮膚科学会(2016年)

皮膚科塾修了証

世界獣医皮膚科学会(2016年)

獣医皮膚科学会認定証

獣医皮膚科学会認定証(2018年更新)

皮膚科塾修了証

皮膚科塾修了証(2015年)

皮膚科塾修了証

皮膚科塾プレミアムコース修了証(2016年)

皮膚科塾修了証

皮膚科塾プレミアムコース修了証(2017年)

第7回世界獣医皮膚科会議(WCVD7)参加証

第7回世界獣医皮膚科会議(WCVD7)参加証(2012年)

第6回世界獣医皮膚科会議(WCVD6)参加証

第6回世界獣医皮膚科会議(WCVD6)参加証(2008年)

学会発表歴

「脂腺増生による脂漏症を呈したワイヤー・ヘアード・フォックス・テリア」 ・日本獣医皮膚科学会にて発表 ・獣医臨床皮膚科にて誌上発表 「皮膚疾患におけるスキンケア療法への取り組み」 H23年度日本小動物獣医学会(近畿)教育講演プログラムにて講演。 など

皮膚病診断の進め方

現在、動物の皮膚病では数百種類もの疾患が報告されています。 皮膚病の主な原因には、細菌・カビ・寄生虫などの感染症、生まれつきの体質、アレルギー(ノミや食事など)、免疫異常、ホルモン異常、ストレスなどの精神面、ガン(腫瘍)などがあります。 症状は同じでも原因は様々です。単一の場合もあれば、複数の要因が重なっていることもあります。 これらの原因を探り改善を行うためには、専門的な検査、適切な診断、適切な処置が必要となります。 また、改善には時間を要することもあるため、粘り強い治療が必要となるため、飼主様のご協力も欠かせません。しっかりと1頭1頭の状況を診て診断し、飼主様にご協力いただけるように、ご納得頂ける説明や診断をベースとして皮膚病診断を進めております。

皮膚病治療の進め方の一例

1.問診

ワンちゃん・ネコちゃんの皮膚の状況やご自宅での過ごし方などを詳しくお伺いします。 過去現在に投薬していた薬類、食事、シャンプーなどの名称、他院様での検査結果などを可能であればご持参ください。診断・治療の参考とさせていただきます。

2.皮膚の検査

問診をもとにして、その子の応じた検査を実施していきます。検査のご希望等があれば、お気軽にご相談ください。 代表的な検査には、①毛の検査、②皮膚スタンプ検査、③血液検査(ホルモンやアレルギーの検査)、④スクラッチ検査、⑤フケの検査、⑥真菌(カビ)の検査などがあります。

3.検査結果・今後の治療方針の検討

検査結果、どうぶつの皮膚の状態をもとにして、今後の治療方針を飼主様と一緒に検討していきます。 お薬を使いたくない、負担の少ない方法でなど、ご要望があればお気軽にご相談ください。

4.治療の開始

今後の方針にもとづいて、治療を開始していきます。当院の治療方法種類に関しては下記をご参照ください。

当院の代表的な皮膚検査の種類と目的

検査の種類 分かること
蛍光顕微鏡検査 真菌の検出 など
セロテープ鏡検 被毛に寄生する寄生虫の検出(マダニ・シラミなど)
ノミとりくし検査 ノミの糞・虫体の検出
被毛鏡検 マラセチア・真菌・細菌の有無と種類 など
皮膚掻爬検査 寄生虫・糸状菌の検出 など
皮膚スタンプ検査 細菌・真菌の有無、細胞診 など
臨床組織病理学検査 皮膚病の原因の特定
一般血液検査及び内分泌検査 皮膚病の原因の特定
皮内反応検査と血清中特異的IgE検査 アトピー性皮膚炎の原因の特定

当院の代表的な皮膚治療

内科的療法 飲み薬や、塗り薬などのお薬を基本として治療を行います。 抗アレルギー剤、ステロイド剤、抗ヒスタミン剤などの種類があり、症状や治療方針によって選択していきます。
統合医療 当院の代表的な治療方法としては、自己治癒能力を最大限に引き出すオゾン療法やプラセンタ療法などがあります。 また、ホモトキシコロジーによるアレルギー治療を実践しています。
シャンプー療法 アレルギーの原因となる物質や汚れを、オゾンシャワーできれいに除去。 また当院開発のオゾンマイクロナノバブル発生機や専用の薬浴シャンプーを用い、ワンちゃんの肌の症状や悩みに応じて、さまざまなアドバイスをしています。
サプリメント療法 当院開発のオリジナルサプリメントを用い、皮膚病の治療に役立てています。
食事療法 必要によりアレルギー検査などを行ったうえで、アレルギーの原因となる物質を含まない食事を選択していきます。

ステロイドに対する考え方

ステロイドは皮膚科治療では欠かせないお薬の1つです。 特にアトピー性皮膚炎の治療では「痒み」をとめるために、最もよく使用されています。 しかし、効果が高い半面、副作用も問題になるため、ステロイドには悪いイメージをお持ちの飼主様も多くおられます。 ステロイドは上手に使いこなすと良い治療法になりますが、使い方を誤ると副作用などの問題が発生します。要は「ステロイドをどのように使いこなす」かが重要になるのです。 当院ではこのステロイドを使いこなす知識・技量にこそ皮膚科診療の専門性があると考えています。 もちろん、飼主様のご要望により、ステロイドをなるべく使用しない治療方法もご提案しております。 まずはご相談ください。

お薬を使用しない治療方法について

当院の皮膚病治療の特色の1つが、お薬を使用しない治療方法の選択肢の多さです。 ホモトキシコロジー・オゾン療法・プラセンタ療法・水素水療法・シャンプー療法・サプリメント療法・食事療法など、様々な選択肢をご用意しております。詳しくは診察時にご相談ください。

皮膚病の状態や種類

犬の皮膚病は大きく以下のように分類することができます。
皮膚病変
1 皮膚だけに発症 全身への影響なし
2 全身への影響あり
3 皮膚で発病し、ほかの臓器・組織へ影響を及ぼす
4 全身性特定疾患の部分症状
5 内臓疾患の影響(デルマドローム)
上の分類を元に、皮膚にどのような症状が現れているかを診断していきます。 主に皮膚に現れる症状は以下のようになります。
原発疹 特徴
皮膚の色調に変化がみられるもので、皮膚面に凹凸は見られない
紅斑(薔薇疹〈小紅斑〉、紅暈、毛細血管拡張)
紫斑(点状出血、斑状出血、血腫)
白斑
色素斑
丘疹、小結節 皮膚表面から隆起した病変
大きさは直径7~8mm以下のもの
漿液性丘疹や凹窩丘疹もある
結節 皮膚表面から隆起した病変
大きさは直径7~8mmから3cmまで
皮内、皮下に深在し、弾性硬
局面(形成)もこの範疇に入る
腫瘤 皮膚表面に隆起した病変
大きさは3cm以上
皮内、皮下に深在
増殖傾向
膨疹(蕁麻疹) 一過性の真皮上皮の限局性浮腫
皮膚表面の扁平な隆起として認められる
小水疱 透明な水様液を含有する隆起した病変
大きさは数mm(米粒大)
水泡 小水疱より大きいもの
内容の多少により、疱膜が緊張しているものとたるんでいるものがある
膿疱 小水疱が水泡の内容に白血球などが混入し白色~黄色に混在しているものをいう
囊腫 上皮性あるいは結合織性の壁に被覆された真皮内の空間で、漿液、角質などを内蔵するものをいう
続発疹 特徴
鱗屑 表皮より剥離しかかった角質片
落屑とは鱗屑が脱落すること
粃糠様落屑とは糠状に細かい鱗屑が脱落すること
剥脱とは葉状に大きい落屑をみるものである
痂皮 滲出液、膿、血液などが鱗屑とともに乾固して皮膚表面に付着したもの
びらん 皮膚が欠損し、表面は湿潤している
潰瘍 上層組織の変性、壊死、脱落によって生じた欠損が真皮以下に及ぶもの
治療後は瘢痕が形成される
表皮剥離 機械的外力のために発現した表皮の欠損
掻痕とは掻爬による線状の皮膚欠損である
亀裂 表皮の下層から真皮に達する細くて深い線状の断裂
瘢痕 潰瘍や創傷などによって生じた真皮に及ぶ組織欠損が、再生表皮と結合織によって補充された状態をいう
表面平滑で皮野を欠き、萎縮し付属器も欠落している
肥厚性瘢痕は萎縮しないで逆に肥厚し皮膚表面から隆起している
萎縮 皮膚全体が菲薄して、表面は平滑となり、乾燥し、細小な皺襞がみられる
色素沈着 炎症性病変などの後に表皮または真皮中にメラニン色素が増加して、皮膚が褐色ないし暗褐色を呈する
胼胝 限局性の角層の肥厚である
その他 特徴
紅皮症 紅斑が全身に及び、落屑を伴うもの
苔癬 ほぼ同一の大きさの丘疹が散在集合しているもの
苔癬化 皮膚が肥厚し、皮野が顕著で硬いもの
疱疹 小水疱、小膿疱が集簇しているもの
膿痂疹 表在性の膿疱が容易に破れ、痂皮性病変を呈しているもの
乳頭腫 表皮が乳頭状に増殖し、表面が疣状を呈しているもの
脱毛(症) 被毛が希薄ないし欠如した状態で他に病変のないもの
脂漏 皮脂の分泌が盛んで、これが皮膚表面に付着している状態
乾性と湿性がある
瘙痒(症) 瘙痒感が強く、掻爬による表皮剥離以外に皮疹のないもの

アレルギーとは?

アレルギー反応を引き起こす物質(アレルゲン)に対し、IgE抗体を介して免疫反応が起こって、強い痒みを伴って皮膚が赤く腫れあがりボコボコする皮膚病変を起こします。 アレルゲンには下記のような環境アレルゲンや食物アレルゲンなどがあります。 また、代表的なアレルギー性皮膚疾患には、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどがあります。

代表的なアレルゲン

環境アレルゲン
節足動物 環境アレルゲン
ヤケヒョウヒダニ
コナヒョウヒダニ
ノミ
ゴキブリ
雑草 ヨモギ
オオブタクサ
アキノキリンソウ
タンポポ
フランスギク
牧草 カモガヤ
ハルガワ
オオアワガエリ
ホソムギ
ギョウギシバ
樹木 日本スギ
シラカンバ
ハンノキ
カビ アスペルギルス
アルテルナリア
クラドスポリウム
ぺニシリウム
食物アレルゲン
主要食物 アレルゲン 環境アレルゲン
牛肉
豚肉
鶏肉
卵白
卵黄
牛乳
小麦
大豆
トウモロコシ
羊肉
除去食 アレルゲン 七面鳥
アヒル
サケ
タラ
ナマズ
シシャモ
ジャガイモ

主要なアレルゲンの季節

アレルゲン名 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
ヤナヒョウダニ
コナヒョウダニ
ヨモギ
オオブタクサ
アキノキリンソウ
タンポポ
フランスギク
カモガヤ
ハルガヤ
オオアワガエリ
ホソムギ
ギョウギシバ
ニホンスギ
シラカンバ
ハンノキ
アスペルギルス
アルテリナリア
クラドスポリウム
ペニシリウム

アレルギーの進め方の一例

皮膚病を診断していくうえで、アレルギーによるものと推測された場合は、以下の流れでアレルゲンを特定していきます。
●検査の前提 ・アレルギーか否かの判定 ・アレルギーの判定及び原因抗原の特定 ●食物抗原が原因だと疑われる場合 IgE検査およびリンパ球反応検査の両方が必要 (食物アレルギーはIgE検査では見つからないことが多い) ↓ 原因食物抗原を推定 ↓ 除去食の選択及び対症療法 (除去食試験が最も重要) ●環境抗原が原因だと疑われる場合 ↓ 原因環境抗原を推定 ↓ 環境改善及び対症療法 ●食物抗原と環境抗原、どちらに対しても補助的なものとして治療効果モニタリングを行う アレルギー反応全体 ・アレルギー強度検査(2,3週ごと) 抗原特異的アレルギー反応 ・短期的(2,3週間):リンパ球反応検査 ・長期的(2,3ヶ月):IgE検査